温めるだけ
交感神経を鎮めて副交感神経を活性化する簡単な方法があります。
それは、首、仙骨、ヘソ、そして足を温めること。
足は足湯を、他は熱いシャワーを30秒から1分間当てるだけでけっこう変わります。
ただし効果を得るには毎日続けること。
一度や二度でやめてしまえば効果は得られません。
全部やらなくてもいいので、冷えや緊張を感じるところや温めて気持ちいいところを選んで、自分に合ったポイントを見つけたら続けてみてください。
「湯船に入れば同じ」と思うかもしれませんが、ピンポイントに温めると全身いっぺんに温めた時とは違った作用があります。
自律神経に作用するポイント
首を温めると交感神経の過緊張を緩和し、仙骨は副交感神経を活性化、へそは腸の働きや免疫力を高めます。
また、足が冷たい人はしっかりと温めることで副交感神経優位に誘導できます。
眠くなった子供は手足が温かくなりますが、あれは副交感神経が優位になってきた証拠。
足湯でその状態に誘導するのです。
夜寝付けない人や眠りの浅い人は、これらの部位を寝る前に温めてください。
温まった身体が冷めていく時に眠くなるので、スムーズに入眠でき、熟睡しやすくなるでしょう。
過緊張の現代人
胃腸や心臓の働き、血流、睡眠のリズムなどはすべて自律神経によってコントロールされています。
自律神経には交感神経と副交感神経の2種類がありますが、大まかにいえば緊張状態では交感神経が優位に、リラックスした状態では副交感神経が優位に働いています。
どちらの働きも重要であり、活動と休息のリズムに合わせてスムーズに切り替わるのが理想。
でも現代人は交感神経が過剰に興奮している人が多く、過緊張による症状や不調が多くみられます。
例えば首肩の凝り、手足の冷え、胃腸機能の低下、イライラ、不眠などは交感神経過緊張によって起こる症状ですが、そんなときに首や仙骨、足などを温めることで症状を緩和し、バランスの良い状態に誘導することができます。