『肉は体に悪い』という都市伝説

nikukai

肉食に対する批判

ブログタイトルに「肉食」という文字を使っているせいか、たまに、身体に悪い肉を勧めるなんてけしからん!という批判を受けることがあります。

ブログタイトルは単に、栄養充実の重要性を強調しているだけなんですけど。

栄養充実主義

2017.05.22

そもそも、肉が体に悪いという話は『都市伝説』ですから。

この伝説を元に論争をふっかけてくる人はすべて無視しています。

正直なところ初めは気になったのですが、一瞬でも相手にするだけ時間の無駄だと思い至りました。

だいたい、他人に絡む前に真面目に調べたらいいのに。

思想的に肉食を否定する人も多いですが、一般に何を食べるかという問題は健康に直結した問題です。

個人がどんな思想を持とうと自由なんですけど、これは思想ではなく『人間の構造に適した食事』を考えるべきと思います。

人類の歴史、世界中の伝統を守っている民族の食生活、ヒトの消化器の構造などを調べたら、ヒトが肉を必要としているか否かはだいたい分かります。

参考になる文献の一部はこのブログ内にもいくつも挙げてきました。

また、社会を観察して菜食者の多くがやつれて神経質になり、冷えや慢性的な不調を抱えていることも見る目のある人にはハッキリわかるはず。

僕は若い頃、ヨガ系の菜食者が集う組織に関わったことがあるので、実例はたんまりと見てきました。

自分に合った食事を選べばいい

何も『誰もが大量の肉を食べるべき』とか『全員肉中心の食事をすべき』と言うわけじゃありません。

それぞれ、自分に合った食生活を選択すればいい。

個人の健康を考えれば常に個体差がありますから「その人」を考慮した食生活が必要なのは言うまでもないことです。

ブログでは一般論として『栄養充実の重要性』について書いていますが、個別には積極的な肉食を勧めないことも少なからずあります。

現実問題として肉を食べることができなくなっている人もいます。

その人に毎日肉を500g・・などと言っても絶対無理。

胃腸が弱くて卵1個をやっとの思いで食べるような人が実際にいるんです。

でも、これは肉食の是非とはまた別の問題であり、医学が扱う領域でしょう。

なんらかの原因で肉を正常に消化吸収・代謝できなくなっているということですからね。

そこから抜け出したければ時間をかけて少しずつ慣らしていくか、栄養に詳しい医師や治療家に相談しながら回復していくと良いと思います。

肉を食べない生活

もちろん個人の生き方として『肉を食べない生活』を選ぶことを否定しません。

それは自由です。

僕も屠畜をするので『動物を殺したくない』という感覚は、すごくわかる。

正直なところ、今でも鶏を絞めるときは相当な覚悟が要り、足が震えます。

でも、自ら手を下さないことがそんなに良いことなのか?

だいたい野菜や穀物の生産は『あるがままの自然』を破壊することから生まれています。

また最近では猪や鹿、猿などの食害が深刻になっているので、農村では必死で駆除しています。

つまり殺して捨てている。

そうやって農地を守ることで、農作物が供給されているんです。

だから農作物を食べることは、間違いなく間接的に野生動物を殺す行為です。

草を刈ったり畑を耕せば、ミミズやらなにやら、たくさんの虫が切断されて住処を失って死にます。

農薬や除草剤も同じ。

生きて死んでの繰り返し

そもそもニンジンだってほうれん草だって生きています。

味噌汁を飲めば麹菌が煮られて死んでいます。

パンを焼けばパン酵母が焼け死にます。(しかも億単位)

彼らはギャーッと鳴いたりしないだけで。

だから生き物を殺さずに食を得るなんて幻想だと思う。

大きくて暖かい毛の生えている愛らしい生き物を殺したくない、という感覚は、まぁわかるんですけどね。

本当に何も殺したくなければ、自分が死ぬしかない。(もちろん自分も生きてますが)

でも自然界はよく見ていると、生きて死んで生まれて死んでを延々と繰り返すことで、全体として『生きて』るんです。

だから食べるため生きるために動物を死なすことは決して悪いことじゃない。

畜肉は毒だらけという話

肉については他に、飼育方法や環境から来る問題も言われています。

でもそれは、また別の問題です。

肉に限らず、野菜でもコメでも何でもそう。

『質』は良いに越したことありません。

どんなに必要な食品だって食べられないくらい汚染されていることはありますから。

でも、それを誇張して食品そのものを否定するのはおかしい。

畜肉は毒だらけ!!と言う人もいますが、現実にはジビエよりも衛生的だし、多少の残留薬品があったとしても肉を食べずに栄養不足なままでいるよりはるかに高い健康レベルになれます。

また「肉食をやめれば食糧問題が解決する」という論調もありますね。

だけど、それで人類は長期的に健康を維持できないでしょう。

できればとっくに人類は菜食化しているだろうし。

牛や馬などと違い、人類は動物の肉を食べる方向に進化してきました。

それは自然が決めたことですから、あーだこーだ言ってもしょうがない。

すでに700百万年とかの歴史がありますから。

動物性食品なしで健康を維持できないことは、菜食者が長期的にどうなっていくか観察してもわかります。(あーこういうこと書くから絡まれるんですけど)

動物性食品の摂取が極端に少なかった一昔前の日本人は、確かに絶滅しませんでしたが、乳幼児死亡率が異常に高く寿命は今の半分以下だったようです。

江戸時代は良かった的な情報も流れていますが、こと栄養面では、あの時代に戻るべきとは全く思えない。

戻れば子供たちの大半が免疫力の低下から二十歳前に死んでしまうはずだから。(医療や衛生面の発達を考慮しても、健康レベルは著しく下がると思われる)

栄養不足による体の劣化

僕も長期間の粗食や菜食を経験しましたが、実際に慢性的な栄養不足による体の劣化を体験した人は少なくないと思います。

体験して、そこから抜け出した人はよく分ると思う。

特に成長期がこれだと深刻な事態を招く恐れがありますが、発育に必要な栄養が得られないのだから当たり前の話なんです。

このように、健康を維持できないような食生活を一般化しようというのは無理な話。

そもそも貧困の問題は食料が足りないからじゃないだろうに。

世界の現状に思いをいたせば、食料の生産と消費、分配の在り方は改善の余地が大いにありそうですが、肉をやめれば世界が平和になると言えるほど単純なことでしょうか?

でも、文明社会のなかで一般に『人類の食性』が知られるようになったのは、ごく最近のことだと思います。

一昔前まで、人の食性に対する理解はかなりあいまいだったはずで、僕も鍼灸学生時代に何度も教員に聞きましたが、明確に答えた先生はいませんでした。

身体に詳しいはずの医師でもいまだに、肉食を否定するような人がいます。

単に、情報がなかったのかもしれません。

でも今は、インターネットで情報が取れるようになり、書籍なども誰でも手に入れて読むことができます。

教育の水準が上がり、それを理解できる人の割合も増えている。

ごく普通の人が本当のことを知ることができる、ある意味、面白い時代に生まれたとも言えそうです。