アスタキサンチンは強力な抗酸化物質

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アスタキサンチンとは

最近、アスタキサンチンが注目されています。

アスタキサンチンとは鮭やエビ、カニなどが持っている赤いカロチノイド色素で、強力な抗酸化物質。

その抗酸化力は、ビタミンEの1000倍、ビタミンCの6000倍、コエンザイムQ10の800倍もあるんだとか。

抗酸化物質は通常、一度働くと変性して機能しなくなりますが、アスタキサンチンは何度活性酸素と戦ってもその形を維持し、しかも瞬時に戦いを終える。

だから少量でも大きな抗酸化力を持つのだそうです。

意外なところではニワトリの鶏冠の赤い色、これも一部はアスタキサンチンで、派手で濃い方がオスの強さを示しています。

アスタキサンチンをたくさん持っている鶏は、生命力が強いということなのかもしれませんね。

体内で活性酸素が最も多く発生しているのは、細胞の発電所であるミトコンドリアという器官。

ミトコンドリアが酸素を使ってエネルギーを生み出す過程で一部が不安定な活性酸素となり、細胞や遺伝子を傷つけてしまいます。

活性酸素は筋肉、脳、眼、肝臓など、エネルギーをたくさん消費するところで多く発生しています。

身体は様々な抗酸化酵素を作り出して過剰な活性酸素を消去していますが、40歳を過ぎるとその抗酸化酵素の活性が落ちてくる。

だから、40を過ぎると目立って老化が促進していくんです。

このように身体の抗酸化能力が落ちてきたとき、抗酸化物質を摂取すると全身の細胞を活性酸素による損傷から守ることができます。

抗酸化物質の中でもアスタキサンチンは、細胞の表面からも内側からも抗酸化作用を発揮する上、血液脳関門、血液眼関門などの免疫バリアをも通過して全身の細胞を守ってくれる優れもの。

以下に、アスタキサンチンの効能や摂り方について紹介します。

アスタキサンチンの効果

アスタキサンチンの抗酸化作用は様々な疾患に有効ではないかとされ、研究がおこなわれています。

『ドクター100人に聞いた長寿力 アスタキサンチンのすごい力』という本には、メタボリックシンドローム、心臓や血管障害、スキンケアや美肌、肝臓、眼、耳、脳、唾液分泌量(ドライマウスの改善)、筋肉、関節、糖尿病性の腎症、体力や持久力の向上、、などなど、非常に多くの効果が期待できると書かれていました。

これらの効果について、今でも積極的に研究が進められているようです。

たとえば、

2型糖尿病を発症したマウスにアスタキサンチンを投与すると、アスタキサンチンを与えないマウスでは人と同じように糖尿病性腎症を起こしたが、アスタキサンチンを投与したマウスでは腎臓の酸化的損傷を抑制し、糖尿病性腎症の進展を防ぐことができた。

 

高血糖状態の細胞にアスタキサンチンを投与すると、ミトコンドリア内に発生した活性酸素を抑制する。

このような結果が出ているようですが、これは糖質過剰の害を打ち消す力があるということ。

他にも、

脂肪肝による炎症を防ぎ、肝機能低下を防ぐ。

 

マウスの目にアスタキサンチンを点眼すると、光のダメージによって発生した活性酸素を減らし、眼の細胞が死滅したり白く濁ってしまうことを防ぐことができた。

 

眼精疲労の自覚症状が改善したという研究結果が出ている。眼の疲れを感じている健康な成人に4週間アスタキサンチンを毎日6mg摂ってもらたった結果、「目が疲れやすい」「目がかすむ」「肩がこる」「腰が痛い」「イライラしやすい」といった症状の改善がみられた。また、1日12mgの摂取で眼底血流速度が改善するという結果を得た。

このように、肝臓、眼の健康などにも効果があるとされています。

アスタキサンチンは、その抗酸化力で細胞の発電所であるミトコンドリアの能力を高めてくれるようです。

また、激しい運動を行うときにアスタキサンチンを摂取しておくと疲労回復が早くなるようですが、アスタキサンチンがあると効率よくエネルギーを生み出すことができるからなんだとか。

特に脂質代謝を活性化するので、糖質依存状態から抜け出すためには助けになりそうです。

このブログでは糖質過剰と栄養不足による健康上の問題を繰り返し書いていますが、そこから回復するためには使えそうだと思いました。

アスタキサンチンは肌を守る

アスタキサンチンには紫外線にによって発生する一重項酸素を消去作用があり、肌の老化を防いてくれます。

紫外線によって発生する一重項酸素は、活性酸素の一種ですが、皮脂を酸化させてニキビや肌荒れの原因になっていると言われています。

そして、アスタキサンチンがそれを防ぐ。

また、アスタキサンチンは肌の糖化も防ぎます。

糖化とは、糖とタンパク質が結合して正常な機能を傷害し、老化を促進する反応のこと。

これは糖質の害の一つで、高血糖状態が続くと全身の細胞が糖化のリスクにさらされますが、アスタキサンチンは細胞の糖化を防いでくれるようです。

アスタキサンチンは脂溶性の抗酸化物質で、細胞膜全体に行きわたり、細胞の表面からも内側からも抗酸化作用を発揮すると言われています。

そのためアスタキサンチンを服用したり塗ったりすると、過剰な皮脂の分泌を抑えたり、シミを減少させる作用があると報告されているんです。

また皮膚のコラーゲン繊維の損傷を防ぎ、シワを防ぐ効果もあります。

このような美肌効果は、ビタミンE、ビタミンC、亜鉛などの抗酸化力の強い栄養素全般が持っているものですが、アスタキサンチンは抗酸化力がけた外れに高いので、その効果もまた高いと言われています。

アスタキサンチンは血管を守る

アスタキサンチンはコレステロールの酸化を防ぎ、血管や心臓を守ります。

従来、コレステロール悪玉説が言われてきて、血中コレステロールを下げる指導がなされてきました。

でも、コレステロールは細胞やホルモンの材料であり、重要な物質。

血管を傷つけ、動脈硬化や心疾患を引き起こす直接の原因ではないことが分かってきています。

コレステロールの誤解

2015.08.25

ただし血管の障害にコレステロールが全く関係ないわけではなく、最近は「超悪玉」などとも呼ばれている『酸化したコレステロール』が血管壁に張り付き、動脈硬化や血栓の原因となっているようです。

つまり血液中に、活性酸素によって酸化したコレステロールが多くなると、動脈硬化や血管系の病気になるリスクが高まるということ。

ちなみに活性酸素が発生する原因沢山あって、なかなか『これだけ』ということもできません。

食事面では糖質過剰とそれに伴うインスリンの過剰分泌が大きく関与しているようですが、他に、ストレス、薬剤、食品添加物、放射線、過労、激しい運動、イライラや心配などの情動、紫外線、、などなど、日常の様々な場面で発生してしまう。

これを打ち消す能力が低くなったり能力を超えて過剰に発生すると、細胞や遺伝子を傷つけて老化を促進してしまいます。

血管や毛細血管などでこれが起こると、動脈硬化、心疾患、脳血管障害などを引き起こすので危険。

アスタキサンチンは強い抗酸化作用でこれを防いてくれると言われています。

アスタキサンチンと目の健康

アスタキサンチンは、疲れ目に効果があることでも有名です。

『アスタキサンチンのすごい力』には、アスタキサンチンは高齢者のドライアイを改善し、水晶体、網膜、視神経にも良い。緑内障の患者にも良いと書かれていました。

目を酷使することが多い現代人は、目の細胞への負担が大きいく、また、紫外線や可視光線に晒されるため、活性酸素が発生しやすい。

人類は進化の過程で、脳、脊髄、眼、精巣にはあえて全身の免疫が及ばないようになっていて、血液脳関門、血液眼関門と呼ばれる厳密なバリアがあります。

このバリアを通れる物質は限られているのですが、アスタキサンチンは普通の物質が通り抜けることのできないそのバリアを通り抜け、脳や眼に直接届くんです。

血液に乗って血液眼関門を通過したアスタキサンチンは、眼球の様々な場所に届いてその抗酸化力を発揮する。

眼の細胞で発生した活性酸素を除去し、眼の炎症や細胞の老化を防いでくれるようです。

抗酸化力作用のあるビタミンE、C、ベータカロチン、亜鉛は、加齢に伴う眼の老化を防いでくれる栄養素ですが、アスタキサンチンはビタミンEよりも強力な抗酸化作用を持つため、眼の健康維持、老化の防止にも役立つと考えられます。

また、脳の血液脳関門を通過するということは、もちろん、脳内の活性酸素も除去しているはず。脳の老化防止にも役立ってくれそうです。

アスタキサンチンは筋肉の萎縮を防ぐ

年を取ると、だんだん筋肉が硬くなり、委縮してきます。

若い人でも慢性的な肩こり、怪我による損傷、ギブスによる固定などで筋肉が硬くなり、委縮してしまうことがあります。

このような筋肉の萎縮には活性酸素が関与しているため、アスタキサンチンによって萎縮を防いだり回復を促したりできるようです。

この点は特に、鍼灸師と言う職業柄とても興味があります。

膝、腰、肩などの健康維持や回復にも役立ってくれそう。

また、アスタキサンチンは慢性的な関節の炎症の改善にも効果があると思われます。

慢性炎症は、常にその部位で活性酸素が発生していると考えられるからです。

アスタキサンチンは脂質代謝を活性化する

アスタキサンチンは脂肪をエネルギー化する代謝、、つまり脂質代謝を活性化してくれるようです。

糖尿病の人などは脂質代謝が落ちていますが、アスタキサンチンの服用で体力が強くなったという証言もあります。

細胞の中で脂質をエネルギー化する代謝が高まり、その結果、疲れにくくなったり元気になったりする。

また、心臓機能が低下している人の場合、激しい運動による筋疲労に効果があるのと同じ理由で、アスタキサンチンに効果が期待できるそうです。

絶え間なく働き続ける心筋のエネルギーを高めてくれるからでしょう。

ブログでは糖質制限系の食事法を勧めていますが、糖質を減らす(又は断つ)なら、脂質をエネルギーとして活用する必要があります。

脂質代謝が低い人はそれができないため、無理な糖質制限・断糖は注意が必要。

エネルギー不足によっていろいろな不調が起こり得るからです。

僕はしっかりした糖質制限をする人には、様子を見ながら徐々に慣らしていくことをすすめていますが、慣らすというのは、脂質代謝を慣らすという意味でもある。

糖質制限しているけどいまいち元気が出ない、エネルギー不足を感じている人は、アスタキサンチンが助けになるかもしれません。

サプリによる摂取量目安は一日12ミリグラム

アスタキサンチンは毎日12mgくらい飲むと積極的な効果を期待できるようです。

一般的な食材では、鮭、桜エビ、イクラ、金目鯛などに多く含まれています。

赤い色が、アスタキサンチンの目印ですね。

たとえば紅鮭100gに3g程度のアスタキサンチンが含まれていますが、1日12mg程度取り続けると積極的な効果を期待できるようですが、、鮭なら400g、桜エビなら160gくらい食べる必要がある。

この量、毎日は難しいかもしれません。

蟹やエビの殻にも多いのですが、、あれは食べれない。(鶏の餌に使ってみたいけど、笑)

現実問題として積極的にアスタキサンチンの効果を得ようと思ったら、サプリメントを使ったほうが良いかもしれません。

サプリメントはいくつか試したのですが、これが良さげでした。

Healthy Origins, トリプル・ストレングス・アスタキサンチン

お値段的にはNOW社のものが手頃。はじめはこれを試しました。

アスタキサンチンは体内に長くはとどまらないので、こまめな摂取と継続が必要。

摂取すると数時間後には血中濃度が上がり、1か月程度飲み続けることで徐々に血中濃度が高まります。

そして血中濃度が高まってくると筋肉や内臓にもある程度は蓄積されるようです。

アスタキサンチンは、基本的に安全な物質だと思います。

カロチノイド色素の一種で、ベータカロチンと同じビタミンAの前駆物質です。

これは身体が必要とするとき、必要な量だけビタミンAに変わります。

摂取したアスタキサンチンは10%しか吸収されませんが、残りの90%は腸で抗酸化力を発揮するため、アスタキサンチンを飲んで便秘が改善したという報告が多いようです。

ただし、良いからと言って大量に摂取するのはやめたほうがいいかも。

活性酸素にも体内で役割があるからです。

免疫細胞が最近や異物をやっつける時に使う武器は活性酸素ですし、古くなった組織を壊して分解するときなどにも活性酸が使われています。

過剰になると病気を引き起こしたり老化を促進する活性酸素ですが、やたらと消せばいいわけでもない。

強力な抗酸化物質であることを考えると、やたらと大量に摂るのはどうかと思う。

とはいえ、現代人は一般に過大な酸化ストレスに晒されていますから、抗酸化物質はやはり意識して摂ったほうが良いと考えています。

参考文献

『ドクター100人に聞いた長寿力 アスタキサンチンのすごい力』