タンパク質が不足すると胃腸が弱くなる

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腸の弱さとタンパク質不足

タンパク質不足だと、胃腸が弱くなります。

でも、胃腸が弱いとタンパク質を十分に消化吸収できない。

食べたタンパク質が十分消化吸収されないので不足は解消せず、

さらにタンパク質不足になってしまいます。

慢性的なタンパク不足の人には、胃腸虚弱が多いです。

特に胃の働きが重要で、胃が弱いとタンパク豊富な肉などが苦手になります。

胃の働き

タンパク質の消化には、まず胃の働きが重要です。

胃酸でタンパク質を変性させ、

消化酵素(タンパク質分解酵素)によってさらにタンパク質を分解します。

タンパク質はたくさんのアミノ酸が組み合わさってできています。

タンパク質から分解されたアミノ酸は小腸の粘膜から血液中に吸収されますが、

未消化のタンパク質は栄養素として吸収することができません。

つまり胃が弱いと、タンパク質を食べても上手く消化吸収できないんです。

基本的な栄養素 タンパク質

タンパク質は、身体を構成する基本的な栄養素です。

身体の成分の約20%がタンパク質。

身体の60~70%は水分ですから、

水以外では半分以上がタンパク質だということになります。

タンパク質は筋肉や軟骨、爪や髪の毛としてイメージしやすいですが、

細胞の一つ一つを構成する材料としても欠かせないもの。

生命を維持するために重要な働きをたくさん持っています。

タンパク質の役割

タンパク質には、以下のような役割があります。

● 筋肉や骨格など「体の構造」を支える

● 筋肉による運動や姿勢保持

● 腸や粘膜を構成する

● 血液中にあって栄養や酸素を運ぶ

● ミネラルと結合して体内で働く

● 免疫細胞として身体を守る

● 身体の働きを調整するホルモンの材料(成長ホルモン・インスリンなど)

● 体内の化学反応を助ける酵素の材料(消化酵素・代謝酵素など)

● 光や匂い、味を感じるレセプターになる

などなど、、

このように、タンパク質は生命維持に非常に重要な物質なのです。

世の中には「タンパク質を控える」食事法もありますが、

基本的な身体の仕組みを考えれば、まったくナンセンスだと思う。

タンパク質が不足すれば身体は十分に働きませんから、

機能低下による様々な不調や症状が現れて来ます。

子供の発育や、成人の老化現象にも直接的に影響します。

タンパク質は、誰もが日常的に十分摂取する必要がある、

最も基本的な栄養素だ言って間違いないでしょう。

胃腸虚弱者のジレンマ

はじめに、

「胃腸が弱いとタンパク質が消化吸収できない」

「タンパク質不足だと胃腸が弱くなる」

と書きました。

このことはとても重要で、

僕が基本的に粗食を推奨せず、むしろリスクが高いと言っている主な理由です。

人は食べ物からの栄養やエネルギーを使って生きているので、

胃腸が弱るということは、すなわち生命力が弱ることを意味します。

長期的にタンパク質の足りない食生活を続けると胃腸の機能が弱くなり、

「食べても栄養を消化吸収できない身体」になってしまうでしょう。

肉と食べると胃がもたれる人

肉や卵の栄養的価値を強調する記事を書いていますが、

「食べると胃がもたれる」

「調子が悪くなる」

「少ししか食べられない」

度々、このような読者の声を聴きます。

これは胃腸虚弱、特に胃が弱い人にありがちなこと。

生まれつき胃腸の弱い人以外では、

粗食や菜食、現代的な精製糖質中心の食事で長期間タンパク不足が続き、

「胃が萎縮した」状態になっている人が少なからずいます。

このような人は体質的に肉が合わないのではありません。

むしろ必要としているのですが、

胃腸が弱っていてうまく消化できない状態にあります。

タンパク質不足と胃の萎縮

タンパク質不足だと胃腸の機能が低下します。

それは胃腸が平滑筋呼ばれる筋肉でできているからであり、

(筋肉はタンパク質でできている)

粘膜や粘液の主成分もタンパク質だから。

特に胃の粘膜はペーハー2の強い胃酸にさらされているため、

常に細胞が入れ替わっています。

胃の細胞は粘液によって胃酸や消化酵素から守られていますが、

そうはいっても全く無傷では済みません。

そのため全身の細胞の中でも新陳代謝の速度が速く、

2日~9日程度で細胞が入れ替わると言われています。

胃の細胞の再生にはもちろん、タンパク質が必要です。

しかしタンパク質が不足していると、細胞を入れ替えることができません。

その結果、損傷された胃の組織は完全に修復されず、

固く委縮し、機能が低下してしまいます。

慢性的な胃弱の人は、たくさん食べられないことが多いですが、

そのような人の胃は柔軟性のない、委縮した状態になっています。

胃が萎縮した状態では、食べ物が入ってきても十分な胃酸や消化液が分泌されません。

これは、単に機能が低下しているからともいえますが、

弱くなった胃をそれ以上損傷しないように、

胃液の分泌を抑えているともいえるでしょう。

胃の粘膜から分泌される消化酵素もタンパク質からできています。

タンパク質不足では十分な消化酵素が分泌されず、

タンパク質の消化吸収ができなくなるのです。

腸の機能とたんぱく不足

腸についても同じことが言えます。

栄養の消化吸収は主に小腸で行われますが、

小腸粘膜にある絨毛組織は、ほぼ1日で細胞が入れ替わっています。

タンパク質不足だと細胞の新陳代謝が活発に行われなくなり、

粘膜の正常な機能が低下してしまいます。

小腸粘膜は必要な栄養を吸収し、

未消化のものや不必要なものは吸収せずに大腸に送ります。

身体の関所としての重要な役割を持っているところですが、

全身の免疫細胞の約7割のが集まっている、免疫器官でもあります。

もしタンパク質不足で小腸粘膜が正常に維持されなくなると、

消化吸収能力だけでなく全身の機能が落ちてしまいます。

動物性食品は消化に良い

栄養不足だから胃腸が弱く、胃腸が弱いから栄養不足になる。

胃腸虚弱の人は、このような悪循環からなかなか抜け出すことができません。

これは胃腸の弱い人が粗食を体感的に「良い」と感じる理由でもあります。

肉や卵などのタンパク質豊な動物性食材は、本来消化吸収しやすいもの。

しかし胃が弱く腸の機能も低下していれば、正常に消化することができません。

そのため、身体の負担となって、重く感じてしまうのです。

お肉を食べると、

身体が重い

胃がもたれる

便が臭くなる

このような症状が現れる人の多くは、胃腸の弱い人です。

胃腸が強い人にとって肉は消化が良く、

胃にもたれず食べやすい食品なのですが、胃腸が弱いとそうは行きません。

胃腸の弱い人がタンパク質を消化しやすくする方法

胃腸虚弱の人にも動物性のタンパク質がぜひとも必要ですが、

食べ方には気を使ったほうがいいでしょう。

弱さをカバーする具体的な方法としては、

● 加熱調理

● よく噛む

● 少量づつ回数多く食べる

● 細かく砕く

● 良く煮込んだスープにする

● 塩、乾燥、酸などでタンパク質を変性させる

このようにすると、消化しやすくります。

しかし重度の胃腸虚弱では、

普通の食材からの消化吸収が難しいこともあります。

特に固形物はまったく受け付けない人もいる。

そのような場合、アミノ酸サプリメントビール酵母などを摂るといいでしょう。

粉末状のプロテインはタンパク質の塊ですが、

通常の食品よりも効率よタンパク質を消化吸収できるようです。

特にお勧めなのが「鶏ガラスープ」などの骨を煮込んだスープ。

じっくり時間をかけて煮込んだスープは消化に良く、

タンパク質や脂質とともに様々な栄養素が溶け込んでいます。

毎日飲むことで胃腸虚弱の人の栄養不足を補ってくれます。

肉や卵がいいからと無理に詰め込まず、消化しやすい食材で不足を解消していく。

じっくり年単位で続けることで、だんだん胃腸が強くなってくるはずです。

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