ミネラルって何??~16種類の必須ミネラル~

wakimizu1

16種類のミネラル

ここ数回、鉄について話題にしてきました。

鉄不足について話すと、多くの人が鉄を補給しようとします。

僕も、妻や子供の鉄不足を気にしていますし、

サプリを使って補おうとしています。

でも、これは少々不自然なことなので、

いつやめるか、何をどのくらいの量、どうやって使うか、、

いつも頭の隅で考えています。

鉄の重要性については、多くの専門家が指摘しています。

栄養面から健康を考えた時に、

鉄が一つのキーポイントになることは間違いないでしょう。

でも、ミネラルの中で鉄だけが大事か?

鉄不足なら鉄を補えばそれでいいのか??

疑問に思う方もいると思います。

もちろん、そんなことはなさそう。

人体にとって「必須」とされているミネラルだけでも16種類あります。

どれも身体の働きに必要で、大切なもの。

その中で鉄だけが不足しているという人はまずいないでしょう。

栄養不足の多くは、本人や親の食習慣に問題があります。

食事に含まれる栄養の中で一種類だけが足りない、、

こういうことは、ほとんどないでしょうね。

鉄は重要な働きをしているため、

栄養上の要点の一つとして話題になりやすい。

でも、鉄の重要性や鉄不足について強調すると、

どうしても意識が「鉄」だけに集中してしまいます。

何でもそうですが、部分だけ見ていると全体を見失ってしまいがち。

そこから少し視点を引いて、全体を俯瞰するために、

ミネラル全般についての基本的なことを確認してみます。

ミネラルとは

栄養素の中で、ミネラルと呼ばれるものがあります。

さて、ミネラルとは何でしょう?

身体を形作っている元素の約95%は、

水素、炭素、窒素、酸素の4種類で占められています。

この4種類以外の元素を「ミネラル」と呼ぶ事になっている。

ミネラルは、そのほとんどが金属の仲間です。(ヨウ素と塩素を除く)

その中でも特に欠かせないものが16種類あって、

これらは「必須ミネラル」と呼ばれています。

必須ミネラル

16種類の必須ミネラルは、

さらに主要ミネラル微量ミネラルに分けられます。

体内に比較的多く存在し、

1日あたりの必要摂取量が100mg以上のミネラルが主要ミネラルです。

主要ミネラルは、次の7種類です。

カルシウム

リン

ナトリウム

カリウム

マグネシウム

硫黄

塩素

一方、体内に存在する量が少なく、

1日あたりの必要摂取量が100mg以下のミネラルは微量ミネラルと呼ばれています。

微量ミネラルには、次の9種類があります。

亜鉛

マンガン

コバルト

モリブデン

セレン

ヨウ素

クロム

これらの、合わせて16種類のミネラルが、

人体には必ず必要だと考えられているんですね。

もしかするとまだ解明されていないだけで、

他にも必要不可欠な働きをしているミネラルはあるかもしれません。

でも今のところ、栄養学ではこのように言われています。

以下に、必須ミネラルの中でも特に不足しがちなものを取り上げてみました。

これらは、サプリメントとして使われることも多いミネラルですね。

不足しがちなミネラル

以下は、現代人に不足しがちなミネラルの一部です。

これらのミネラルは、

糖質過剰の食生活、精製・精白された食品の常用、

加工食品、食品添加物、アルコールや薬品、

カフェインの過剰摂取によって失われ、欠乏しやすいようです。

もちろん極端な小食や絶食によっても、不足してしまうでしょう。

カルシウム

カルシウムは、身体の1.5~2%を占めています。

身体の中で一番多いミネラルです。

99%は骨や歯に存在しますが、

神経の伝達や心臓の正確な拍動などにも大切な役割を持っているミネラルです。

日本は火山灰性の土壌のため、野菜に含まれるカルシウム量が少なく、

不足しがちなミネラルだと言われています。

カルシウムを吸収するにはビタミンDの助けが必要なため、

日光にあたることが少ないと、カルシウムの吸収が悪くなってしまいます。

カルシウムは、乳製品、豆類、小魚、クルミなどにたくさん含まれています。

マグネシウム

マグネシウムは、脳や運動神経の働き、

糖やタンパク質の代謝に必須のミネラルです。

体内で300以上の酵素の働きを助けています。

マグネシウムは、カルシウムと密接な関係あるため、

「兄弟ミネラル」言われることもあります。

カルシウムとマグネシウムのバランスは2:1が理想。

このバランスが崩れると、身体の機能に悪影響が出てしまう。

サプリで補う場合は、どちらかだけを摂らないようにした方がいいでしょう。

マグネシウムが多く含まれる食品は、豆類、穀類、ナッツ類、濃緑野菜、バナナなど。

動物性食品では、スルメ、煮干し、アサリ、干しエビなどに豊富です。

ちなみに、豆腐を作る時に使うにがりはマグネシウムが主成分。

一方、精製された食品や薬物、アルコール、カフェインなどを多く摂取すると、

マグネシウムの損失が多くなります。

カリウム

カリウムは、ナトリウムと一緒に働いて、

体内の水分バランスを整えています。

また、心拍のリズムを正常に保つ働きもあります。

神経、心臓、筋肉の機能に重要なミネラルです。

カリウムの不足は、筋肉のこむら返りの原因になります。

ナトリウムとは兄弟の関係で、

ナトリウム・カリウムバランスが崩れると、神経と筋肉の機能が損なわれます。

長期間にわたる断食や激しい下痢は、カリウムを失わせます。

また、コーヒー、アルコール、砂糖の過剰摂取は、カリウム欠乏の原因になるようです。

カリウムは、果物や野菜、魚や赤身の肉に多く含まれています。

鉄は生命に不可欠で、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンの材料です。

酸素の運搬の他、筋肉の運動、鉄を含む酵素の働き、

ミトコンドリアでのエネルギーの生産にも必須のミネラルです。

鉄が不足すると貧血になり、酸素不足となってしまいます。

酸素不足ではエネルギーが生産されず、疲れやすくなり、頭が十分に働かなくなる。

女性の冷え症や、うつなどの精神症状にも鉄不足が関わっています。

食品中の鉄は「ヘム鉄」という形がもっとも吸収されやすい。

ヘム鉄や、血液や赤身の肉に多く含まれています。

また、鉄鍋やフライパン、鋼製の包丁などの調理器具から溶けだす鉄分も、

吸収効率は高くないものの、重要な鉄の供給源です。

アルミ鍋やホーロー、ステンレスの包丁やテフロン加工のフライパンなど、

軽くて便利な調理器具がなかったころは、鉄製の調理器具が多かった。

肉の摂取が少なかった昔の日本人は、調理器具から鉄分を補給していたようですね。

この他、摂取量以外にも注意点があります。

例えば、胃酸の分泌が少ないと鉄の吸収能力が落ちてしまいますし、

慢性出血や炎症、月経でも鉄は失われます。

日々の生活で摂取量よりも失う量が多ければ、徐々に鉄欠乏になってしまう。

ですから胃が弱くてお肉を食べられない女性には、鉄不足の人が多いです。

亜鉛

亜鉛は鉄ほど注目されていませんが、

非常にたくさんの重要な働きがあります。

亜鉛は、タンパク質の合成やDNAの合成・修復に必要なミネラルです。

また、血液中の白血球に多く含まれていて、免疫機能にも大きな役割を果たしています。

傷や潰瘍の治癒を促進し、皮膚炎の回復にも役立ちます。

亜鉛は、エネルギーをつくりだすために必要な酵素を初めとして、

約300種類の酵素の働きを助けています。

鉄と並んで、不足しないように気をつけたいミネラルです。

鉄不足の男性は少ないですが、亜鉛が不足している男性は多い。

男性にとって、不足に注意すべき微量ミネラルだと言えるでしょう。

亜鉛は、肉、レバー、魚介類(特に牡蠣)、

小麦胚芽、ビール酵母、卵などに多く含まれています。

普段こういった食品を摂らない人は、亜鉛不足の可能性が高いと思われます。

鉄と亜鉛の重要性

女性に不足しがちなミネラルである「鉄」は、

必須ミネラルの中でも「微量ミネラル」に属します。

カルシウムやナトリウムなどのたくさん必要なものと比べて、

鉄はずっと少ない量しか体内に存在していません。

でも鉄は、微量ミネラルの中では最も多く必要とされるミネラルです。

鉄が不足すると、心身ともに様々な不調が起こりますから、

特に、月経のある年齢の女性は鉄不足をきたさないよう注意が必要です。

そして、鉄の次に多く必要とされる微量ミネラルが「亜鉛」です。

亜鉛は、身体の中で非常に多くの役割を持っていて、

鉄に劣らず重要なミネラル。

非常に広範囲な役割を持っているため、

「ミネラルきっての働きもの」と表現されることがあります。

鉄と亜鉛はどちらも大切ですが、一般に不足しがちなミネラルでもあります。

肉・魚・卵・チーズなどの動物性食品を十分食べて、

それが消化吸収できていれば不足しませんが、

穀物・菜食中心の食生活を続けてきた場合や、

消化・吸収能力が弱い人の場合は、不足しているかもしれません。

もちろん、鉄と亜鉛だけが重要なわけではありませんが、

鉄や亜鉛の豊富な食材はどれも、他の栄養素も豊富に含んでいます。

意識してそのような食材を摂ることで、

総合的な栄養不足を予防することができると思いますよ。

 

参考文献

「ビタミン・バイブル」 アール・ミンデル 著 (小学館)

「栄養医学ガイドブック」 柏崎 良子 著 (学研)