栄養不足とアトピー

munouyakuyasai

先日、藤澤重樹先生の

「9割の医者が知らない正しいアトピーの治し方」について、

読書ノートを書きました。

アトピーは自然治癒する「9割の医者が知らない正しいアトピーの治し方」

この記事をフェイスブックでシェアしてくれた方のコメントに、

「肉類を食べるとアトピーが悪化するのであまり食べていない、、」というものがありました。

10代の娘さんで、砂糖を避け、食べる量を減らし、発酵食品を多く摂り、

農薬などの化学物質を避けているとのこと。

その結果、症状はだいぶ改善しているようです。

じつは鍼灸院で実際に出会った患者さんにも、このような方が何人もいました。

粗食・菜食のメニューになってくるのですが、、

これは、アトピーを改善するために有効な場合があります。

でも、ちょっと気になったので、今日はそれについて書いてみます。

アトピーは毒出し?

「アトピーは皮膚からの毒出し」だと言う人がいます。

化学物質や重金属など、肝臓や腎臓で解毒・排毒できない毒素を、

皮膚から排泄しているというのです。

だから一部では、アトピーを治すための「排毒」や、

徹底して毒を避けることが薦められています。

アトピーがきっかけで無農薬の野菜を使うようになった人、

いるんじゃないでしょうか?

その場合、化学物質である農薬の毒を避けているのだと思います。

同時に、食品添加物や保存料などに気を使ったり、

肉を食べないようにしている人も多い。

これも加工食品や家畜の肉に含まれる(かもしれない)化学物質(=毒)を避けているだと思います。

こういうことを意識し、無農薬の野菜や自然な調味料を使い、

素材の質や調理方法に注意して、食べすぎないようにすることで、

実際に、アトピーが改善するケースがあるようです。

アトピーの原因はやっぱり化学物質などの「毒」なのでしょうか?

分かりませんが、、それが一因になっているのかもしれません。

身体所見でわかる栄養不足

若い女性にとって皮膚のトラブルは深刻な悩みですよね。

そうであるからこそ食事の節制や、いろいろな努力を真剣になさっている人が多い。

若いころから玄米菜食を徹底してやっているような人には、

たいていそれなりの理由があります。

そのような人が慢性的な体調不良を抱えて鍼灸院に来院する時、

出ている症状や身体所見から「栄養欠乏」が見て取れる。

鍼灸院では血液検査するわけじゃないので大まかな判断ですが、

貧血、たんぱく不足、油脂不足などは一目瞭然ですし、

それに伴う基礎代謝の低下、筋肉不足、

胃腸機能の低下、精神活動への影響なども、

ちょっとお話して身体診察することでわかります。

これはつまり、、栄養不足。

じつはアトピーを治すために素食や菜食や「毒のない食事」を徹底して、

重度の栄養欠乏に陥っているケースが多いです。

女性の場合、10代・20代で月経が止まってしまうこともあります。

そうでなくても日々の健康や、妊娠出産に影響することは間違いないでしょう。

仮にアトピーが改善しても長期間このような状態では困ってしまいます。

何か上手い方法はないのでしょうか?

アトピーの原因

自分自身の体験やアトピーを患っている人と関わってみて、

アトピーの源因には、次のようなものがあると思っています。

胃腸や内臓の弱さ(消化不良やリーキーガット、腸内細菌の問題など)

薬品や化学物質や重金属など「毒」によるもの

皮膚の洗いすぎ(入浴・せっけん・シャンプー・消毒)

皮膚を過保護にすること(保湿など)

自然との隔絶(日光、外気、土などに触れない生活)

運動不足や身体を使わない生活

砂糖や精製糖質過剰の食生活

慢性的な栄養不足

他にもあると思いますが、ざっと思い付くものをあげてみました。

でも、これらは単独に存在するわけではなく、相互に影響しています。

栄養不足とアトピー

僕は、アトピーが発症する原因として、

あるいは治癒が遅れる原因として、

「栄養不足」の問題が大きいのではないかと思っています。

僕自身、栄養をしっかりとるようにしてから治ってきましたし、

動物性食品をたっぷり食べるMEC食などでアトピーが治っている例がたくさんあるようです。

一方で、先に紹介した「お肉をたべると悪化する」「粗食菜食で改善する」ようなケースも少なくないんです。

消化力の低下と栄養不足

消化力が弱いと食べた物を十分に消化吸収できず、いろいろな不具合が起こります。

食べた物を十分に消化吸収できないため、慢性的な栄養不足になりやすい。

リーキーガットを引き起こしやすくなり、食物アレルギーを助長します。

栄養不足では皮膚の栄養も不足するため、体表のバリアである皮膚が弱くなります。

元気が出ないので、外出や運動もしたくない。

日光に当たらない生活では免疫力が落ち、アトピーも治りにくいようです。

また栄養不足から肝臓の解毒力も弱くなるため、

化学物質や薬品の悪影響を受けやすくなります。

精神的にも弱くなり、

ストレスによる胃腸機能のさらなる低下や炎症反応もおきやすくなる。

このように栄養不足が起点となって、

負の連鎖反応が起きているケースも珍しくないと思います。

成長著しい乳幼児期と思春期にアトピーが発症したり、悪化することが多いことからも、

栄養欠乏が深く関与している可能性は高いでしょう。

急激に成長する時期は栄養の必要量が多くなるからです。

導入期を慎重に

ですから、アトピーを根本的に治して元気を取り戻していくためには、

動物性のものを避けてはいけないと考えています。

肉・魚・卵・チーズなどをしっかり食べる必要がある。

でも、実際にお肉類を食べるとアトピーが悪化してしまう人はどうしたらいいか?

僕は、食事を変える「導入期」をゆっくり、慎重にすることだと思っています。

肉類の量を時間をかけて少しづつ増やす

とにかくよく噛む

消化酵素を併用

野菜をやめてみる、、など。

消化力を高め、栄養の吸収を正常化するためにできることはいろいろあります。

(こちらも参考にして下さい→「消化力を高める9つの方法」

症状が深刻な場合は、専門家のアドバイスを受けながらやるといいでしょう。

それともう一つ、重要のことがあります。

「消化力の回復にもアトピーの自然治癒にも、ある程度の期間がかかる」

これを理解すること。

子供であれば数か月から1年くらい、大人では数年単位で考えるのが現実的だと思います。

どんなことにも言えますが、

あせらずじっくり取り組むことで着実に変化してくると思いますよ。

参考文献

「9割の医者が知らない正しいアトピーの治し方」藤澤 重樹 著(永岡書店)