漢方100日の法則~身体が変化するための時間~

kanpou100niti

漢方100日の法則

漢方(東洋医学)には「100日の法則」というのがあります。

鍼灸なり漢方薬なりで治療をするとき、だいたい100日を一区切りとして身体の様子を見るんです。

慢性的な症状があるような状態から身体が変化するためには、けっこう時間がかかります。

治療にしろ、食事法にしろ、運動にしろ、100日程度継続して変化を観察する必要がある。

よく「細胞は3か月で入れ替わる」なんて言われますね。

正確には、1日で入れ替わる細胞もあれば一生入れ替わらない細胞もあるんですが、イメージとしてはそんな感じ。

身体が変わり、体質が変わっていくには最低でも3か月~100日くらいかかると感じています。

食事を変えたけど体調が良くならない!?

例えば「糖質制限したけど体調がよくなりません」という人に、

「どれくらい継続していますか?」と聞くと、1か月くらいだったりする。

もっと短い、1週間くらいの実践で、その是非をいう人も少なからずいます。

もちろん、その時点での体感は大切だと思いますが、短期間の実践で得られる変化は限定的なもの。

僕自身の体験では、菜食から肉食傾向の強い食生活に変えて、はじめの半年くらいで何となくよい感触を得た。

その後、糖質を極力摂らない「断糖肉食」に移行し、2年以上様子を見続けていますが、今でもじわじわと変化を感じています。

心身の変化は直後から感じましたが、初めは必ずしも良い変化ばかりではありませんでした。

足がつる、くらくらする、エネルギー不足を感じるなど、期待した変化とは逆にネガティブな変化もありました。

でも、そのような兆候は、半年、一年、2年と続けるうちにいつの間にか消失し、体調がじわじわと、でも確実に良くなってきた。

今も一切不調が無いわけじゃありませんが、長年続いてきた冷え性や胃腸の弱さが解消し、自分の身体を以前よりずっとしっかりしたものとして感じています。

また、子供の頃からのアトピーもほぼ消失し、皮膚が強くなりました。

精神的にもかなり安定し、楽観的になってきました。

今でもストレスは感じますし不安になることもありますが、以前と比べるとはるかに安定した、淡々とした精神状態をを維持しています。

治療の目安は100日

鍼灸治療でも、慢性的な症状や体質を改善するためには100日をとりあえずの目安としています。

それなりに重症なのに1回か2回の施術で「良くなりましたか?治りましたか??」と本気で聞いてくる人が多いんです。

気持ちはわかるのですが、、魔法じゃないんだから。

鍼灸は体の治癒力を引き出しているだけで、鍼やお灸で身体を作り変えるわけじゃありません。

施術によって身体が本来の機能を取り戻し、自己治癒力が活発になり、自然治癒していく。

治すのは、自分の力です。

もちろん自己治癒・自然治癒には、一定の時間がかかります。

実際に患者さんが求めていることは様々で「ただ痛みが取れればいい」という人も少なからずいます。

痛みの緩和だけなら1回から数回で済むことも多いですし、そういう人にはあえて100日とは言わないんですが、、本当の意味で治したいなら、もう少し長い目で考える必要がありますね。

僕の目から見て、あきらかな栄養不足と思える患者さんは少なからずいるので、治療と同時に食事についてアドバイスすることも多いのですが、

「まずは100日くらい様子を見て、問題ないようなら、その後半年から数年間かけて栄養を充実させていきましょう。」

このような言い方をしています。

半年から1年と言うと、

「そんなにかかるんですか!?」

と言われることも多いんですが、、今まで何年生きてきたんですか??(笑)

何年も鍼灸院に通えと言っているわけじゃなく、本当に体力を充実させていくには年単位の実践が必要ですよという意味です。

食事の改善も100日~年単位で

これは治療だけではなく、砂糖断ちにしろ、タンパク質を十分とる食事にしろ、まずは100日やってみる。

ダイエットとか、虚弱体質や冷え性の改善も同じ。

もちろん子どもを元気にするとか、子どものアトピーの改善なんかにも同じことが言えます。

100日の間には、症状や体調の波があるでしょう。

身体が良くなるときはたいてい、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら改善してくるものです。

それを、なるべく冷静に観察する。

100日は長いと思うかもしれませんが、過去一年振り返ると、あっという間じゃなかったですか?

100日が3回転半すると、ほぼ1年経ってしまいます。

100日はあっという間、、けっこう短い時間です。

でも、身体が深いところから変わっていくために、最低限必要な時間だと思っています。

体質を改善したり栄養不足を改善していこうとするなら、100日単位で心身と向き合う。

まずは100日、それから、また100日。

落ち着いて観察し、自分に合わせて修正しながら淡々と継続していく。

漢方でいわれる「100日の法則」が意味するところです。(僕なりの解釈ですが)

このような態度は、自分で食生活を改善するときにも大切ですから、ついつい効果を焦ってしまう人は「100日の法則」を意識してみてください。

(※ここでいう漢方とは、漢方薬のことではなく中国医学・東洋医学のことです)