くだものは体にいい?
砂糖は良くないけれど、果物は自然なものだから良い。
そう思っている人が多いようですね。
確かに、砂糖をたっぷり使ったお菓子を食べるよりは、
果物を食べたほうがだいぶ『マシ』かもしれません。
でも、果物であっても食べ過ぎには注意が必要です。
身体にいいと思ってたくさん食べるとしたら、むしろ逆効果かも。
現代の果物は品種改良が進み、糖度が非常に高くなっています。
糖度が高いということは、果糖やブドウ糖がより多く含まれるということ。
砂糖が一般的に普及している現代人の味覚を満足させるためには、
品種改良を重ねて糖度を上げ、より甘い果物を生産しなければ売れないのが現実のようです。
ビタミンやミネラルを含むメリットがあるとはいえ、積極的に摂るべきものではありません。
特にドライフルーツは濃縮されているので、注意が必要。
砂糖断ちを実践するなら、押さえておきたいポイントの一つですね。
動物園のサルにバナナ禁止!?
例えば、最近の動物園ではサルにに果物を与えることを控えているようです。
これもやはり、糖度が高いことが主な理由。
以前、イギリスの動物園でサルにバナナを与えることをやめた、という記事を読みました。
この記事ですが、一部引用します。
ロンドン(CNN) 英イングランド南西部デボン州のペイントン動物園が、
サルの餌にバナナを与えるのをやめ、野菜中心の餌に切り替えた。
バナナはサルの健康に良くないと判断したという。
同動物園によると、人間の食用に甘さを強めたバナナは野生のバナナに比べて高カロリーで糖分が多い。
そのため糖尿病になる恐れがあるほか虫歯の原因にもなるという。
また、イギリスの動物園の影響で日本の動物園も餌の果物を減らすようになり、
サルの健康状態が回復しているという記事もあります。
どうやら最近の動物園では、サルの餌からバナナなどの果物が姿を消しているようですね。
記事の中にもありますが、今の果物は糖度が高ため虫歯などの原因になります。
サルは我々人類よりも果物や菜食に適した身体を持っているはずですが、
それでも果物で体調が悪くなる。
そもそも、野生のバナナの糖度はニンジン程度なんだとか。
品種改良によってすごく甘くなっているのですね。
記事中には『人間には良くてもサルにはよくない』と書かれていますが、
当然、人間にも良くないと思いますよ。
一切取るべきじゃない、とまでは言いませんが、
『甘いもの』の一つとして認識しておく必要があるでしょうね。
季節のくだものを少量楽しむ程度であれば、さほど神経質になる必要はないと思います。
また、糖度の低い『酸っぱいくだもの』が手に入るなら、そちらを選ぶといいでしょう。
依存から抜けるには
でも、甘いものを食べだすと止まらない、、
というような『甘み依存』『砂糖依存』状態の人にとっては、
果物が過食のスイッチを入れてしまう「誘発因子」になりえます。
だって、、けっこう甘いから。
また、砂糖断ちをする代わりに果物をバクバク食べているとしたら、
それを長期間続けるのはやめたほうがいいでしょう。
砂糖を別の甘いものに変えただけで、根本的には何も変わっていない。
一定期間砂糖を一切摂らないでいると、やがて欲しいと感じなくなりますが、
果物についても同じことが言えます。
過食傾向があるなら、あえて一定期間断ってみる。
そうすることで依存状態から抜け出すことができます。
そして久しぶりに果物を食べたときに、
甘すぎると感じたり、ほんの少しで満足できるようになったら、
依存状態から抜け出したといえるでしょうね。
参考文献
「歯医者が難病になってわかったこと」長尾 周格 著 (三五館)