精神症状でわかる内臓の疲れ

tukare

精神症状から内臓の疲れを知る

東洋医学では内臓に蓄えられている「精気」が元気の源だと考えられています。

内臓の中でも、肝、心、脾、肺、腎の五臓が中心的な役割を果たしていて、

五臓が疲労し、蓄えられている精気が少なくなると不調や症状が現れる。

現れる症状は、肝、心、脾、肺、腎のどれが弱ったかによって違います。

その症状を元に、五臓のどこが疲れているかを知ることもできるんです。

以下に、その一部をご紹介します。

肝臓の疲れ

肝臓の精気が充実していれば決断力や行動力が発揮され、

精神がしっかりします。

しかし肝臓が疲れる(精気が不足する)と、

「イライラする」「怒りっぽくなる」などの症状が現れる。

ストレスは肝臓にダメージを与えます。

ダメージを受けた肝臓は熱を持ち、それが「炎上」してイライラしてしまう。

他に、眠れなくなったり、目が血走ったりすることがあります。

砂糖やアルコールは、肝臓に余計な熱を持たせる「熱源」となりますから、

イライラしやすい人は、できるだけ控えたほうがいいでしょう。

心臓の疲れ

心臓は「君主の官」と呼ばれ、五臓の中心に位置するまとめ役です。

心臓には「神」が宿るといわれ、これは自己を統括する意識や精神のこと。

心臓が疲れると精神が不安定になってきます。

「落ち着きがなくなる」「妙にハイテンションになる」「笑いすぎる」

逆に「ひどく落ち込む」など、精神疾患にもつながる症状が現れてきますが、

これらは麻薬中毒者に現れる症状でもあります。

麻薬と同じような作用機序で脳の報酬回路を破壊する砂糖は、

東洋医学的な意味での心臓にもダメージを与えます。

また、心臓はもちろん、血管系を担当しています。

血管を老化させてしまう砂糖や糖質の過剰摂取は、

心臓に負担をかけてしまうことになるでしょう。

脾臓の疲れ

脾臓は食べ物の消化吸収や、栄養を全身に分配する役割を持っています。

脾臓が弱るとその機能が乱れ、

栄養不足や肥満など、栄養の問題が起こりやすくなります。

また、脾臓が弱ったときの特徴的な変化として「思い悩む」ということがあります。

同じことをくよくよと考えたり、欝々として気分が晴れないような状態は、

脾臓がダメージを受けているときの特徴的な症状です。

脾臓は甘さを好みますが、過剰な甘味でダメージを受ける内臓でもあります。

くよくよしやすい人や鬱症状に悩んでいる人は脾臓が疲れているかもしれません。

回復するためにも、砂糖や甘いものを控えるといいでしょう。

肺臓の疲れ

肺は呼吸を担当しています。

外気に触れるため乾燥に弱く、肺の粘膜は常に潤っている必要があります。

潤いがなくなると炎症が起き、ウイルスなどの侵入を許してしまうからです。

肺は五臓の中で唯一外界と接している内臓であり、

外界との交流を活発にする力を持っています。

また、肺がしっかりしていると呼吸が深くなるので、

生理機能全般が高まってきます。

さらに、声がよく通るので周囲への影響力が高まります。

それとは逆に、肺が疲れると物事を悲観し、内にこもる精神傾向が出てきます。

「悲しみ」「憂い」などの感情に支配されがちな精神状態になるんです。

また、肺が弱いと粘膜に炎症が起こりやすく、

しょっちゅう喉を痛めたり鼻炎になったりしますが、

これは日頃砂糖を食べているとさらに悪化するようです。

花粉症や鼻炎、気管支炎などの慢性的な炎症は、

砂糖をやめることで改善しやすくなるでしょう。

さらに運動の習慣を持ち、呼吸器を鍛えることも有効です。

このような努力で、悲観的な性格傾向も緩和されてきます。

腎臓の疲れ

東洋医学では、腎臓に生命力が宿ると考えられています。

生まれ持った生命力である「先天の精」が腎臓に蓄えられていて、

食べ物から作られる「後天の精」でそれを補充しながら「生命力」を維持しています。

過労などで腎臓の精気を過剰に消耗すると、生命力が落ちてきます。

すると、ちょっとしたことで驚いたり、怖がったりするようになる。

また、根気がなくなり、気が弱くなり、積極性がなくなってきます。

また「甘味は腎を剋す」とされていて、腎臓は過剰な甘味を嫌います。

糖尿病では高血糖により腎臓のがダメージを受けますが、

東洋医学の理論は、現代医学的な病理とも一致していますね。

砂糖の過剰な甘さが、生命力の根本である腎臓の力を弱めてしまうのです。

このほか、腎臓の疲れを回復するためには十分な栄養や休息が大切です。