肝臓が解毒できないもの~トランス脂肪酸に要注意~

oil

脂質は安全なもの

自然がデザインした身体の仕組みにおいて、

脂質は基本的に「安全なもの」という認識のようです。

なぜそう言えるかというと、胃腸から消化吸収された脂質の多くが、

解毒器官である肝臓を通らないようになっているから。

門脈系 ~座薬が効く理由~ この記事で説明した門脈という血管網は、

胃腸などの消化管から血液を集めて肝臓に送り込みます。

食べ物から吸収した水分や栄養素は、門脈系を通って肝臓に集められるんです。

そして肝臓で「栄養の代謝」や「解毒」を受け、全身の細胞に送られます。

脂質は肝臓を通らずリンパ管へ

肝臓では栄養の代謝と同時に「解毒」を行っていますが、

消化管から吸収したものをまず肝臓に送ることで、

もしそこに毒が含まれていたとしても全身へ回ることを防いでいます。

でも、胃腸で消化吸収された栄養素がすべて門脈を通って肝臓に入るわけじゃないんです。

脂質の大部分は、小腸から吸収されると肝臓を通らずそのままリンパ管に入ります。

リンパ管は血液以外の体液を循環させる循環網で、

血管と同じようなな感じで全身に分布しています。

リンパマッサージとか、ありますよね。

あれはリンパ管にあるリンパ液の還流を促して、

余分な水分や老廃物の排泄を促し、

からだをスッキリさせる効果を狙ったものです。

このように腸から吸収された脂質は、

リンパ管に入ってそのまま血管に合流しています。

つまり肝臓の解毒作用を受けないまま全身をめぐるんです。

本来脂質は、身体にとって解毒する必要がないものなのでしょう。

脂質は人間にとって「最も安全な栄養素」なのかもしれません。

トランス脂肪酸に注意

脂質は基本的に安全なものである。

たぶん、身体はそのように認識しています。

逆に考えると、身体は「危険な油に弱い」とも言えるでしょう。

ひと昔前から、トランス脂肪酸やマーガリンの害が指摘されています。

トランス脂肪酸とは、常温では液体になっている植物油を、

人工的に加工して常温で固形を保つような状態にするときに発生する、

変質した油です。

トランス脂肪酸は肉や魚に含まれるような自然な脂質とは異なり、

元々は自然界にない、不自然な形の脂質なのです。

身体にとってトランス脂肪酸の存在は想定外なので、

体内のメカニズムでは解毒できません。

そして老化やがん、心臓病のリスク因子になると指摘されています。

マーガリンにはこのトランス脂肪酸が多く含まれています。

マーガリンは植物性油ではありますが、

製造過程でその成分の一部が、自然界には存在しないトランス脂肪酸に変化しています。

着色をして一見バターのように見せているのですが、似て非なるもの。

しかしコストが安く済むため、食品業界では大量に使われています。

市販の食パンや菓子パン、スナック菓子、クッキーやケーキ、

アイスクリームなどにも含まれていることが多いので注意が必要です。

原材料にマーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、加工油脂といった表示があれば、

まずトランス脂肪酸が含まれると考えていいでしょう。

これらは健康上、摂らないに越したことのない油脂です。

ドイツではすでに、トランス脂肪酸を含むマーガリンの製造が禁止されています。

アメリカでは、心疾患の原因物質になっているという論文が発表さたことを受けて、

食品中のトランス脂肪酸の表示が義務付けられています。

しかし日本の場合、そうした表示義務もないまま野放し状態になっています。

脂質の質

脂質は主要なエネルギー源であるとともに、

細胞膜やホルモンの材料になります。

脳の神経細胞は半分以上脂質ですし、

身体にとってなくてはならない栄養素。

トランス脂肪酸を摂取すると、

細胞の一部として取り込まれてしまうようです。

その結果、細胞の機能が損なわれ、

病気や体調不良の原因になると言われています。

脂質は、長期間体内にとどまる性質があります。

それだけに、その質には気を使いたいものです。

砂糖なし育児の絵本ができました!

子供に砂糖を与えないで育てる「砂糖なし育児」を提唱しています。

この度、ご家庭での「砂糖なし育児」実践をサポートするための絵本を作りました。

絵本の内容はリンク先 で公開していますので、ぜひご覧ください!!