胃に効くツボ 足三里

足三里 (あしさんり)

昨日の記事(胃のはたらき)の最後で、足三里というツボをご紹介しました。

このツボ、使えます。

鍼灸師の間でも頻繁に使われていて、いろんな効果がある万能のツボです。

消化力を高める生姜みたいなものですね。

このツボ、鍼灸師じゃなくてもだれでも覚えて使えるので、

特徴や効果などを知っておくと便利です。

というわけで、今日は足三里について、

ツボの探し方、使い方、効用のお話です。

松尾芭蕉もやっていた

昔、長い距離を歩く旅人は、足三里にお灸をすえました。

俳句で有名な松尾芭蕉もやっていたようで、文章が残っています。

昔から『ここにお灸をすえたらあと三里(約12㎞)歩ける、、』

なんて言われてたんですよ。

確かに長時間歩くと酷使するところですから、

血行が良くなって疲れが抜け、足が軽くなるのでしょう。

でも本当は、それに加えて、旅先で『胃腸を整える』意味もあったんです。

足三里は、胃腸を元気にするツボです。

芭蕉の生きていた時代、旅先での食あたり、水あたりは命にかかわることでした。

『旅先では足三里の灸を欠かすな、、』って言われたほど、

昔の人はこのツボに効果を感じてたんですね。

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気血の流れを良くする

足三里に鍼やお灸をすると、

敏感な人はパーっと身体が暖かくなるのを感じます。

足三里の効用は、

血行を良くして、疲れを解消し、気力・体力を高めること。

足の疲れを取るほか、胃の働きを高めたり、

自律神経の働きを整えたりできると言われています。

『気血の流れ』を良くしてくれる代表的なツボなんです。

そもそも『ツボ』と呼ばれるポイントは、気の流れ、

血液や体液の流れを良くして整えるためのポイントなんですが、

それぞれにちがった特徴があります。

足三里を使うと多くの場合、即効的に血行が良くなってくるんです。

胃のツボ 足三里

足三里は、胃と関連したツボです。

『足の陽明胃経』と呼ばれる経絡の上にあります。

この経絡はふつう『胃経』と呼ばれていますが、

胃とつながっている経絡だと考えていいでしょう。

あ、、経絡っていうのは『気の通り道』のことです。

気血の流れ、、まぁ、血行が良くなると思ってください。

血行は、急激に良くなりすぎるとのぼせてしまうこともありますが、

足三里の素晴らしさは、血行を良くするツボであると同時に気を下げる、、

つまりのぼせを鎮めるツボでもあることです。

だから『効きすぎて落ち着かなくなる』っていうようなことが少ないんですよね。

そういう意味でも、臨床上とても便利なツボなんです。

足三里の場所

それでは足三里の、ツボの取り方をご説明しますね。

足三里があるのはひざのお皿の下、すねの骨の外側です。

指を4本そろえて、人差し指をひざのお皿の下に当てます。

この時に小指が当たる高さ、すねの太い骨の外側にあります。

この辺を強く押えると、奥の方でズーンとひびく感じがします。

しなかったらちょっとずらして、響く場所を探してください。

これが足三里のツボです。

足三里を押してみる

では、実際にやてみましょう。

手っ取り早く、指で押してみてください。

ツボを指で押す時は、ゴリゴリと横に切ってはいけません。

そういうことすると、すじを痛めてしまいます。

良い押し方は、こう。

左右の親指を重ねて、ツボに当て、ぐーっと圧力をかけていきます。

残りの指で足をかるく握ると力が入りやすいですよ。

握力だけでやろうとせずに、上体を少し前のめりに倒して、体重を乗せるとラクです。

うまくツボに入ると、足の指のほうまでズーンと響きます。

そうしたら、5秒くらい持続的に圧力をかけて、そのあとでゆっくり力を抜きます。

これを、数回繰り返すと良いでしょう。

滞っていた血液が流れ始めて、筋肉の緊張がゆるみ、気の通りも良くなります。

胃や腸の筋肉もこの刺激を感じて、活発に動き始めるんです。

お灸にチャレンジ

okyuu

お灸したことありますか??

お灸は手軽で効果的なセルフケアとして、とても役立つものなんですよ。

一昔前までは西洋医学も、国民皆保険制度もありませんでした。

医者は漢方医、、薬は高価なものでした。

庶民はちょっとした体調不良なら、自分でガンガンお灸して治していたんです。

僕が鍼灸学校に通いはじめて、まず感動したのがお灸の効果です。

『え!こんなに効くの!すごいなー』って素直に思いました。

でも『すごいなー』と思った時にやったことって、そんなに難しいことじゃなかったです。

入学したばかりの頃に体験した、習えばだれでもできるようなことでした。

お灸はだいたい、しっかり熱を透した方が効果あります。

でも初めての人は無理をせず、千年灸などの簡単なお灸を試してみてください。

じわーっとあったかくて気持ちいいですよ。

お灸にはいろんな種類があるのですが、初心者向けを紹介しておきます。

これ、鍼灸院でも時々使っています。

強、弱、マイルド、ソフト、、と4段階ありますが、

はじめはマイルドかソフトで試してください。(強はやけどします)

ソフトが一番熱が弱くて、安全です。

最近は煙の出ないタイプ、貼りっぱなしにできるタイプなど、

いろんなタイプのお灸が作られています。

そういうのは『千年灸』からいろいろと出ています。

お灸すると部屋に煙の臭いが付くので、苦手な人も多いんですよね。

そういう人にはこっちがおすすめ。効果はちゃんと出るようです。

でも、、お灸はあの『煙』がいいんですよね。

香りにはアロマ的な効果もありますし、

できればぜひ、本物の「燃やすお灸」を体験してみてほしいです。