食事指導で気を付けている20のこと ②

syokusidou2

前回の記事、

食事指導で気を付けている20のことでは、

僕が食事指導する時に心がけていることを、ざっと挙げました。

今日から数回に分けて「20のこと」をそれぞれ詳しく説明していきます。

今回は1~6まで。

 

1、本人が必要としているか

これは当り前ですが、とても大切なこと。

こちらがいいと思っていても相手は全く必要としていないし、

何も困っていない事があります。

ちょっとくらい体調が悪くても幸せな人はたくさんいますし、

興味がない、必要としていない、そういう人はそのままでいいと思う。

そもそも必要ないことをしつこく薦められれば、

宗教の勧誘のように鬱陶しく感じられてしまうでしょう。

当り前のようですが、

食事関連でトラブルになることは少なくありません。

家族など、つい強引にすすめて嫌がられる。

食事法にハマったはじめの頃にやっちゃうんですよね。

もし、本人が必要性を感じていないけれど、

客観的に見て必要だと思われる場合は、、

まず相手が必要性を認識できるようにすることが先ですね。

 

2、相談者の生活状況に合わせた内容にする

寝る暇もないくらい忙しい人に、自炊を勧める、

経済的に困窮している人に、質のいい食材をすすめる、

家族から理解が得られない人に、厳密な食事指導をする、

これらのことは、たとえ内容が正しくても役に立たないでしょう。

相手がどんな生活状況の中にあって、

どのようなことは実践可能で、

どのようなことは難しいか、、

配慮して助言する必要があります。

 

3、年齢や目的に合わせる

食欲の衰えた老人、

これから子供を産む若い女性、

働き盛りの男性、

成長期の若者、

人生の段階や性別によって、

必要とするものはずいぶんと違っいます。

一律に何を何グラム、、とはいかないでしょう。

相手の年齢や性別、発育のどの時点にあるか、

長い人生のどの時点にあるか、

今どのようなニーズを持っているかを考慮する必要がある。

妊娠を希望している若い女性が鉄たんぱく不足だったら、

せっせと栄養豊富なものを食べる必要がありますが、

余生を静かに過ごしている80歳の女性だったら、、

同じくらいの体格でも、食べる量も内容も、

その緊急性もだいぶちがってきます。

 

4、体質に合わせる

生まれ持った体質は人によってずいぶん違うものです。

胃腸が強くて何食べても平気な人と、子供のころから食が細かった人では、

食事で体質を改善しようとする時もそのアプローチが変わってきます。

だいたい、胃が弱いのにお肉をたくさん食べても消化できない。

消化不良によってかえって体調が悪くなります。

また、肝臓や腎臓、すい臓など内臓が弱い人は慎重にする必要があります。

消化吸収能力や、代謝や排泄能力が弱いからです。

そういう人は急激な食事の変化に対応できない傾向があります。

また、重度の貧血の人が厳密な糖質制限をしても、

エネルギー生産ができないので上手く行きません。

エネルギーの代謝には栄養素だけでなく、

鉄や酸素の供給が深く関与しているからです。

中にはそういう能力が生まれつき弱い人もいるので注意が必要です。

 

5、消化力に合わせる

消化力が弱い人と強い人では対応が違います。

食生活を改善する時、これは直接的に重要なところです。

消化力が強い人は多くの場合、急な食事の変化にも対応できます。

でも弱い人は、お肉や脂を急に増やしても胃が持たれたり、

気持ち悪くなったり、かえって栄養不足に陥ってしまうこともある。

せっかく栄養豊富なものをたべても、消化吸収できないからです。

消化力が弱い場合、次のような対処が必要です。

消化力を邪魔している物をやめる(砂糖や冷たいものなど)

消化酵素や薬味などで消化力をサポートする

良く噛む(一口50~100回噛み)

そのうえで、動物性のものを少しづつ増やすようにするといいでしょう。

また、決して無理せずに、食べられるものを選んで食べる事も大切です。

長年菜食して胃が弱っているような人の場合、

食べられないお肉があることも少なくありません。

でも、牛肉がダメでも鶏肉や魚は大丈夫、

肉がダメでも卵やシラスなら食べられるということも多い。

そうしたら、食べられるものを少しづつ良く噛んで食べることで、

徐々に栄養不足を改善していきます。

数カ月単位でじっくり取り組めば、胃腸機能も高まってくる。

すると今まで食べられなかったものが食べられるようになるでしょう。

消化力が強い人の場合はこのような配慮は必要なく、

単純にお肉などの栄養豊富なものを積極的にたべて元気になれます。

虚弱者からすると、うらやましいですね。

消化力の高め方については、この記事も参考にして下さい。

消化力を高める9つの方法

 

6、咀嚼の重要性を強調する

特に胃腸機能が弱い場合は、よく噛むことが大切です。

一口50回~100回程度、

口の中で溶けてなくなるまで良く噛んで飲み込む。

それくらいやると栄養の消化吸収効率が格段に高まります。

胃腸の働きの弱さ、消化液の分泌の悪さ、

このようなものは短期間には改善できないでしょう。

でも、噛むことは、今すぐにできて効果が非常に大きい。

いちばん簡単に、確実にできる消化力の高め方です。

胃腸の弱い、消化力の弱い人は、

一口50~100回くらいよく噛んで食べるといいですよ。