歯並びが悪いのは遺伝??
歯並びが悪いことを遺伝や、よく噛まなかったことが原因だと思っている人が多いですが、
それ、ちょっと違うみたいですよ。
遺伝じゃない
もし、歯並びの悪さが遺伝の問題なら、伝統的な食生活をしているグループにも不正交合(歯並びの悪さ)が見られるはずです。
しかしプライス博士の報告では、同じ民族の中で『食生活が変わった時期に』不正交合が見られるようになりました。
また、同じ民族で伝統的な食生活を守っていた人たちには、そのような変化が見られませんでした。
砂糖、精白された小麦、缶詰などの加工食品、植物油、
このような食材を中心とした生活では、健康を維持し、子供の発育を引きだすために必要な栄養が十分に摂れません。
重要なのは『食生活を変えた親から生まれた子供』に不正交合が現れたことです。
妊娠中栄養不足の状態だった子どもの頭がい骨は、頭蓋骨の中段、上あごのある部分の発育が悪くなる傾向があるようです。
つまり、上あごが小さく、狭くなる。
そして、狭い上あごでは永久歯が入りきらないため、歯並びが悪くなってしまいます。

そしゃく効率
歯並びが悪いことで『外見』を気にする方が多いですね。
もちろんそれも気になりますが、他にも健康上で重要な問題があります。
ガタガタの多並びでは『噛みあわせ』が悪くなり、食べ物を咀嚼する『咀嚼効率』が低下します。
たとえば一口30回同じように噛んでも、歯並びのいい人と悪い人とでは、
食べた物の『こなれ方』に大きな差が出てしまいます。
これは、消化力に大きく影響します。
唾液の質もだいじ
また、栄養が足りないと唾液の質も悪くなります。
唾液は、いちばん始めに出る消化液です。
様々な消化酵素を含み、殺菌作用などの免疫作用もあります。
食事で糖質を摂ると、口の中の細菌の働きで『酸』ができます。
虫歯は、この酸で歯が溶けた状態ですが、じつは唾液に『溶けた歯を修復する働き』もあります。
歯磨き粉のCMなどで言ってる『再石灰化』というやつですね。
特別な歯磨き粉使わなくても、唾液には、再石灰化の働きがちゃんとあるんですよ。
だから、質のいい唾液が十分に出ていると、小さい虫歯は自然治癒することもあるようです。
治らなかったとしても、進行が止まったり。
虫歯は一回なったら絶対治らないと思われていますが、ちょっと違う見方があることを知っておいていいかもしれません。
(※大きな虫歯はムリだと思います。歯医者さんに相談してください)
妊娠初期の栄養状態
歯並びの良しあしを決定する『上あごの発育』、
これは、妊娠初期の栄養状態に左右されるようです。
つまり、食べるちから、消化力の良し悪しは、生まれる前にある程度決まってしまうことになります。
食べるちからを養うには、いかにしっかりしたあごの発達、歯並び、かみ合わせの良い状態を引きだせるか、
それが、胃腸など消化吸収に関わる内臓の発育と同時に重要です。
ですから、虫歯にならず、歯並びが良くなるような生活をする必要がありますが、
それは、妊娠中、いえ、妊娠前から始めなくてはいけません。
からだの基礎的な部分の発育はその頃に決まってしまうんですよ。

親なんですよ
噛み合わせの問題は、つまり『親の問題』です。
ブログ始めるにあたって、妊娠中や授乳中の話題から始めたのにはわけがあります。
食事や栄養は健康状態に大きく影響していますが、はっきり言って、
大人になってから気付いても遅いんです。
もちろん誰もが手遅れ、、というわけじゃないですよ。
現実には、気がついたところから修正していけばいいと思います。
でも、やはり妊娠中、生育期間に受ける影響が大きい。
逆に言えば、妊娠前から十分な栄養を摂っていれば、子どもの完全な発育を引き出せる可能性が高まります。
若い女性は肉・卵・チーズを
だから若い女性は特に、肉、魚、卵、チーズなど、動物性の食品を十分に食べて栄養を満たしてください。
実際に多くの先住民族は、妊娠前の半年の間、女性に特別な栄養を取らせる習慣があるそうです。
その内容は、魚卵、蟹、貝類、動物の目、肝臓、脾臓、副腎、、など。
お肉といっても動物の筋肉だけでなく、内臓など様々な部位を食べて栄養を摂っていたようです。
食材を選ぶとき、このようなことも参考にしたいですね。
また、砂糖などの糖質を過剰に摂っている子供は、早い時期から虫歯になってしまいます。
はじめから歯がボロボロでは、噛む力、食べる力も弱くなってしまいます。
逆に砂糖など甘いものを与えたければ、子どもは虫歯になりません。
虫歯にならないような子育てができると、生命力の基礎である『消化力』も同時に養うことができます。
このように、糖質を控え、肉卵チーズなど栄養のあるものをしっかり食べる食習慣は、食べる力、咀嚼力を養うためにも重要なんですよ。